加齢に寄る見え方の変化=いわゆる老眼

メガネに関わるものとしては、3つの点から加齢による近方の見え方の変化に対応するべき
ではないかと思う。
<視点>
  1)乱視を含む遠方および近方(40cm)視力 2)調節=ピント合わせの余力  
  3)輻輳(目を寄せて視る)力


<理由>調節を司どる毛様体も視線を動かす外眼筋もモーターの役割をする筋肉であって、
  偏った使い方を続けたり、持つ力以上の負荷を掛ける様なことがあれば、傷がついたり、
  あるいは経年によって力が減衰もする。

<したがって>
「見えにくい」という訴えが調節の力の変化、輻輳の力の変化、また角膜および水晶体の形・
 質の変化のいずれの変化に寄るものか、複合的なものか丁寧に判断を求められる

1)目は日常生活の仕方に影響を受けながら発達を続け、目の形や中身の出来上がりに影響
 を及ぼす。それは乱視を含む近方視力に変化を齎す。またそれまで調節で遣り繰りして
 隠れて
いた乱視が調節力の減少で顕在化する。遠方および近方(40cm)視での視力を
 再測定する必要が在ろう
2)一般に問題とされる調節力の減少について測定する必要が在ろう
3)見たいものに両視線を寄せ(輻輳という)両眼(同一)視をして、最も視力の大きい網膜中
  心カ(か)でものを
とらえる力を特に近方(40cm)視で測定する必要が在ろう

自覚式近方(40cm)斜位チェッカー (Mソーリングトン視標+内臓フラッシングライト)

老視の方の斜位チェックには効果を発揮します

また、片眼1.5プリズムディオプターのBIフリッパーを併用するとユーザーの快適な見え方の理
解が速いでしょう。


老眼と言うと嫌がられるが、自然現象は人の各パーツも含めて発生、発達、熟成、減衰、滅亡の
過程を通る。目と見え方も例外では無く、熟成は20才台、30歳代、減衰は40歳代前半から始
まる。それは発達の結果でもある。

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